Studio Nicholson Woman - Lyn Harris
着用：Studio Nicholsonの Denjo デニムパンツ、Moray カシミアダブルスウェットシャツ、Leto シャツ。
キャップ、スニーカー、ジュエリーは本人私物。
最後にワクワクをくれた服は
「私はいつも“自分の制服”のような服を着ています。今特に気に入っているのは、昔から持っているチノパン。あまり履いていなかったのに、久しぶりに穿いたら自分の体に馴染んでいてとても自然だったんです。何年も持っていて、ようやく“育って”きた服にワクワクします。」
良い服に必要なことって？
「服は、自分が何者なのかを表してくれるもの。すべてを語ってくれる。努力いらずで、時代に左右されないものであるべき。私は日々やることが多いから、服についてあれこれ考えたくない。でも細部にはこだわるタイプだから、結局考えてしまうんです。だから“制服”がある。Tシャツ、シャツ、パンツ。その繰り返しが好き。」
服は女性をどう感じさせるべき？
「私は“いわゆる女性像”には当てはまらないと思うんです。服は自分の個性も気分も表現してほしい。」
「家族の男性たち、父や祖父のような服装が好き。ドレスアップするときも、必ず何か崩す要素が必要。スーツを着るなら、古いTシャツやキャップを合わせる。完璧すぎるのは嫌なんです。」
今まで出会った中で一番おしゃれな女性は？
「ジェーン・バーキンと一緒に仕事をしたことがあります。彼女は何をするにも本能的で、好奇心があって、意思があった。いつどんなときでも自然体で美しく、スタイリストなんて必要なかった人。」
"私は“女性のステレオタイプ”じゃないと思う。服は私の性格と気分を表現するもの。"
お気に入りのスタイルアイコンは？
「ティルダ・スウィントン。とても魅力的。強さがあって、でも女性らしい美しさもある。私は年を重ねた女性に惹かれるのだと思う。エレガンスと大胆さを併せ持って歳を重ねる女性。その知性が溢れ出す瞬間が好き。」
幼少期から服が好きでした？
「両親は服が好きでした。祖父はいつも完璧で、微妙に違うチェックシャツを何枚も持っていた。上までボタンをしっかり留め、白いTシャツを中に着て、上からジャケット。毎日サスペンダー。仕事着のジャケットも持っていて、私も今それを持っています。」
撮影前は何をしていました？
「昨日の調香を嗅いで、処方を比べながらクリエイティブな1日の準備をしていました。それから息子と話していました。私たちは似ていて、彼も服が大好き。お互いのワードローブを共有しているんです。素敵なことですよね。」
朝の身支度はどれくらい？
「5分くらい。でも前日の夜に少し考えていることも。この瞬間が好きなんです。何が自分に似合うか分かっている。もう実験はしない。ファッションは大好きだし大事。でも店に入って何も買わずに出る時間が増えました。自分の“欲しいもの”がより明確になったから。」
"年齢を重ねた女性が持つ、エレガンスと大胆さ。その知恵が花開く姿に惹かれる"
いい香りは人に何をもたらす？
「すべて。美しさも、スタイルも、人格も纏わせる。そっと身にまとうオーラのように。祖母の匂いは、今でも思い出せる。いつも同じ香り。仕事用のエプロンをドレスの上に着て、素敵なジュエリーをしていた。」
「香りはすべてを与えてくれる。そばにいる人をそっと満たし、ワクワクさせる“ささやき”のようなもの。」
誰かと会ったとき、まず匂いを感じますか？
「はい。私たちは動物。互いの匂いで惹かれ合う。それぞれの“体臭”があり、それを活かすべきだと思う。」
レストランでも、混み合った場所でも、交通機関でも、人々の匂いを嗅ぎながら、『その香りはその人に合っている？』『私なら何を纏わせる？』そんなゲームをしてます。特に旅先。最高の時間つぶし。だって私の仕事は、人を喜ばせ、美しさを届けることだから。」
あなたのスタイルと人柄を表す３つの言葉は？
実用的、タイムレス、トムボーイ
"いい香りはすべてを与える。そっと寄り添い、一緒にいる人を満たし、刺激する“ささやき”のようなもの"
PHOTOGRAPHED BY JULIEN HAMON
VIDEO BY MARC DIMITROV at Crawford Street, Londo
