Winter '26 Collection
「モダン・ボヘミア」や「心地よい怠惰」といった感覚も、今季のコレクションに自然と溶け込んでいる。ウェイクマンは、「人が私たちの服を着て、自分らしくいられること。文字通りソファでくつろいでいるときも、服を着たときにどう感じてほしいかという意味でも、です。気負うことなく、特別な努力も必要としない、心地よく満たされた感覚」と、その考えを語る。
今回のコレクションのニットウェアには、ダブルカシミヤ、ヤク×メリノ、ダブルウールセーブルといった素材が揃う。今季のニットウェアを象徴する人物として登場するのは、パブロ・ピカソとダイアナ・ヴリーランド。ふたりは、最もシンプルなニットウェアこそが最も優れたものになり得ること、そして上質なニットやカーディガンを着るために、余計なスタイリングの技巧は必要ないという考えを体現している。
ウィメンズのダブルカシミヤには、エレガントなニットウェアの定番が揃う。3つのボタンを配したノースリーブタンクのAUREL、ボタンでフロントを開閉するクロップドカーディガンのARVINE、そしてショート丈とドロップショルダーが特徴のクルーネック、MORINA。カラーはブラックとマウスで展開される。新作のメンズニットBEREZは、ヤクとメリノウールをブレンドした、リブディテールが印象的なクルーネック。ほどよくスラウチな、どこまでもオーディナリーな一着だ。ユニセックスのHADDANは、2本の糸を引き揃えたカシミヤによる二重構造で、やわらかなボクシーシルエットに仕上げている。イージーで、心地よく、余計なものがない。
その他のニットウェアでは、ウェイクマン自身もお気に入りに挙げるORENAが注目される。エスプレッソブラウンとナチュラルマールで展開し、厚みのある豊かな風合いに、オーバーサイズの襟とボタンを組み合わせている。ウィメンズのAEGONはダブルウールセーブルを使用し、ファネルネックとハーフジップフロントを備える。メンズのCOPEは、上質でふっくらとしたダブルカシミヤに、フード、ドローコード、ドロップショルダーを組み合わせたデザインだ。
テーラリングの中心となるのは、1990年代から着想を得たウィメンズの新作テーラードジャケット、SONO。ブラックのメルトンウールを使用し、サイドポケットは目立たないように仕上げている。「このジャケットは、意図的なほどに控えめで、素晴らしいフィットを備えています」とウェイクマンは語る。新作のメンズFENN JACKETは、スコットランド産ウールを使用。肩には身体から美しく離れるのに十分な構築感を持たせ、PULL TAILORED PANTとのセットアップにも適している。
ウィメンズには、軽量な新作ジャケットRHINEも登場。ダブルフェイスウールを使用した最も濃いネイビーの一着で、スタンドカラーに仕上げている。また、フリントカラーの新作FUSE SKIRTは、STUDIO NICHOLSONがロングキルトを独自に再解釈したもの。「新作のメンズテーラリングから着想を得たストレートレッグのCOUPER PANTを下に合わせるのがおすすめ」とウェイクマンは語る。
今季は、実用的なボンバージャケットにも3つの新たな解釈が加わる。ユニセックスのHOWTHは、ブラックとホワイトのブレゾンシルエットを、イタリア製のヘリンボーン生地とコントラストの効いたレザーカラーで再構築。メンズのWICKETTは、撥水性を備えたナイロンを使用したボンバージャケット、ウィメンズのBANTHEは、高品質なラムスキンであるメリニーロを用いて、洗練されたシルエットに仕上げている。
2026年冬コレクションでは、STUDIO NICHOLSONのアウターウェアにウィメンズの注目すべき2つのコート、ABERとMORIが加わる。ABERはモヘアをブレンドした起毛ウールを使用し、ダブルブレストのフロント、ピークドラペル、ショルダーパッドを備え、ウェイクマンらしいクラシックでメンズライクな趣を持たせている。一方のMORIは、クラシックなオーバーコートをベースに、ダブルフェイスウールで仕立てた一着。ダブルブレスト仕様に、ソフトなショルダーと取り外し可能なベルトを組み合わせている。
メンズのアウターウェアでは、FREEMANが登場。ブラックのダブルウールカシミヤを使用した、すっきりとしたラインと流れるようなシルエットが特徴のオーバーコートで、大きなノッチドラペル、深いウェルトポケット、シングルボタン開閉を備えている。新作のADYは、クラシックなオーバーコートへのオマージュ。メルトンウールを使用し、身頃にたっぷりとしたゆとりを持たせることで、自然で軽やかな動きを生み出している。
Photographed in Paris by スタニスラス・モッツ=ナイドハート / Video by Studio Syn