SS26 COLLECTION

広大な風景や遠景、そして埃っぽい道というイメージが、Studio NicholsonのSS26コレクションの出発点となりました。「夏に島をモペッドで走り回り、暖かい風が肌に吹きつけるあの感覚を、どこかロマンティックに捉えていたのかもしれません」と、創設者兼クリエイティブディレクターのニック・ウェイクマンは語ります。そこから、流動性と純粋さをまとった特定のワードローブのイメージが浮かび上がりました。「このコレクションは、自らの意志で動くような生地が大きなテーマになっています」と彼女は続けます。
白い衣装で山脈を背に立つジョージア・オキーフの孤高の姿や、砂漠でトーナルなニュートラルカラーを纏うデイヴィッド・アッテンボローのイメージは、シーズンの周辺的なインスピレーションとして存在していました。一方で、ウェイクマンはリサーチ段階においてモノクロ写真だけに焦点を当てていました。「ほとんどモノクロームで構成されたサマーウェアという発想が好きなんです。それがとてもセクシーに感じられるんです」と彼女は言います。
イギリスのマルチディシプリナリー・アーティスト、キングスリー・イフィルによって撮影されたキャンペーンビジュアルは、ランサローテ島の月面のような風景の中で、このシーズンの空気感を見事に捉えています。「キングスリーの作品は私たちにとって大きなインスピレーションでした」とウェイクマンは説明します。「彼は従来のファッションフォトグラファーではなく、手作業による伝統的なシルバーゼラチンプリントで写真を仕上げている点にも魅力を感じました。」
今シーズンのメンズ・ウィメンズ双方における重要な素材は、日本のタイプライターコットンです。洗いをかけたような通気性と着込まれた風合いを持ち、紙のような質感が動きに合わせてささやかな音を立て、肌に優しく触れます。ウェイクマンお気に入りの一着である新作のACHILLEドレスも、この素材で表現されています。華奢なストラップはクラシックなスリップドレスを想起させつつ、全体はゆったりとしたボリューム感のある仕上がりです。「このドレスの動きは本当に心地よいんです。もしかすると完璧なサマーホリデードレスかもしれません。」
新作のウィメンズシャツ「VEGA」は、襟なしで4つボタンの前立てを備えたオプティックホワイトの一着で、こちらもタイプライターコットンを使用しています。キャンペーンではVENTURAパンツとスタイリングされています。この新しいシルエットのパンツはややクロップド丈で、4つボタンの前立てがメンズのボクサーショーツやクラシックなテーラリングを想起させます。タイプライターコットンはメンズでも展開されており、インクカラーのボクシーな半袖シャツAGIOSや、ゆったりとしたELIOショーツ、そしてベストセラーのLINEパンツなどに採用され、美しいドレープを生み出しています。

今シーズンのウィメンズにおける新素材として注目されるのが、ビスコースとリネンのスラブ素材です。ヴィンテージのような風合いと、表面に現れる不均一なテクスチャーが特徴です。「リラックスしたテーラリングに最適な素晴らしい素材です。自然体でありながら特別感のある服を生み出す素材の価値は、もっと評価されるべきだと思います」とウェイクマンは語ります。SS26では、ノッチドラペルの3ボタン・アンストラクチャードジャケットELKIN、裾にボタンとドローコードベルトを備えたCALVOパンツ、そして腰で巻いて留めるBRYEDスカートなどが、この素材で展開され、いずれもアラバスターカラーで登場します。
リラックスしたテーラリングというアイデアはメンズにも広がっています。アンティークホワイト、ブラック、ピンストライプで展開されるFERROジャケットは、コットンリネン混のブロークンツイル素材(さりげないヘリンボーン織り)で仕立てられ、ボクシーでありながらシャープな印象を持ち、夏のワードローブを格上げします。キャンペーンでは、定番のPULLパンツや、新作のLEMMER半袖シャツ(柔らかなビスコースリネン製・2ボタン仕様)と組み合わせて紹介されています。その他、ココアカラーのペーパーポプリン素材を用いたSANKOシャツ、インディゴコットンやピンストライプのワイドなSONNYパンツ、マットなコットンナイロンで再解釈されたベストセラーのOVERジャケットなども注目アイテムです。
ウィメンズのBARRAパンツは、プレ・スプリングで登場したスリムな5ポケットジーンズをベースに、高夏向けの新しいウォッシュ「PUMICE(軽石)」で再構築されています。Studio Nicholsonらしい淡いグレーが特徴です。BARRAがウィメンズのSS26を代表するデニムなら、メンズではダブルコットンリネン素材のLEVYパンツ(ピートカラー)が、より洗練されたチノパンの進化形といえるでしょう。
高夏に向けたもう一つの注目ドレスが、新作のWOLD(チョークカラー)です。イタリア製のヴィンテージ感ある柔らかなリネンで作られ、シンプルながら背面にボリュームを持たせたデザインで、ノースリーブ仕様。取り外し可能なボタン留めのベルトと、曲線的なサイドシームによって、わずかに丸みを帯びた彫刻的なシルエットを生み出しています。一方、新作のSURATドレスは、Studio Nicholsonのシグネチャーであるテクスチャードな流動的ビスコース素材で仕立てられ、背面にはさりげないスリットが施されています。
そのほかのドレスとしては、軽やかでルーズなアンクル丈のCHRONO(コーティングリネン素材)、リブ入りリヨセルジャージーで仕立てられ美しい流動感を持つプリーツシフトドレスMILNERなども挙げられます。
今シーズンは、Studio Nicholson初となるユニセックスのオリジナルサングラスも登場します。クラシックを再解釈するウェイクマンのアプローチを体現したこのモデルは、日本製のブラックまたはトータスシェルのDフレーム型です。
SS26のキーフットウェアは、イタリアンレザーを使用したユニセックスのトングサンダル「CURREN」。ブラック、ココア、サンドの3色で展開されます。